僕のこと
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何処までも続くかと思われた草原はいつの間にか途切れ――――今、二人が歩いているのは、赤と黄色に包まれた、ただただ広い荒野だった。 一歩足を進めるたびに、靴底に響く、砂の音。 それは緩いリズムとなって、少女の胸に刻まれる。 その不思議な感覚に身を委ねながら、セピアは前を歩く少年に声を掛けた。 「ねぇ、レピス」 やはり、返事は返ってこない。 仕方ないね、と肩を竦め、セピアは返事を諦めた。
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