呼び声

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「…教えてくれてありがとう、早速確かめに行ってみるよ」 今だ止まない耳鳴りを感じる事のない少年の髪をくしゃりと撫でれば、新たに出来た目的地に進んで行く。何処か心配そうに見送る子供の視線とポケモンセンターの扉が開く音に気付かないまま。 「ルカリオ分かるか?大気の乱れを…」 『はい、マスター。先ほどよりもどんどん呼ぶ声が大きくなっています。』 少しづつ町の建物が振動し始める。それを地震もしくは風が強くなったのだろうと思う人間のほうが多い。 「ルカリ…ォ…っ!?」 ジムを通り過ぎた辺り間で差し掛かり、神殿が近くなるにつれて原因は何なのかと考えつつ、ルカリオに注意を促そうと声を掛けた時。 ドン!!!!! ゲンの背中に衝撃が走る。危なく転びそうになるが、背後からの温もりが条件反射でゲンの胸元辺りを支え冷たい雪に倒れるのを防いでいた。
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