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「私は古口 新二といいます。さっきある人からの手紙といいましたが誰からの手紙なのですか?」
私はしばらく考えた、正直に言うべきか誤魔化すべきか。…しかし本当の手紙の差出人がなんらかのリアクションをすることに期待して正直に言うことにした。
「私に手紙を送ってきた人は、亡くなられた雄一郎さんです。」
またしても部屋の中が静まりかえる。
静かな部屋の中を見渡して見ると口をポカンとあけてる人や、額に脂汗をかきはじめた人、小刻みに震える人までいた。
しかしそんな中、動揺ひとつ見せない人がいる。奥の方のイスに座っている男。どうやら彼が手紙の本当の送り主らしい。
「なぜ父から手紙が…。」
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