器用な檻の外

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器用な檻の外

顔が気持ち悪いんだろ。仮面付けても息が鼻を覆うくらい。 俺は。 違う俺を笑うんだろ。縄で縛った友が涎垂らし叫ぶ。 塞ぐ。 愚かな俺、痛いこともうまく伝えられないから。 知らない海、隔離された声はそこに閉ざされて。 嘘もまともにつけない。人の優しさも息が詰まるんだよ。 偽心。 偽善とその、溜め息に吹かれどこか解っているさ。 知らない声、トテモマトモな君は上手に嘘をつく。 自分に……
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