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ごめん、まだ俺の自己紹介すんでないな。
俺は[島崎 裕司](しまざき ゆうじ)
雛と同じ高1。
背は高い方で、野球やってるからそこそこがたいもいい。
あまり成績はよくないが…。
気にするな。
いつもと同じ帰り道。
学校の帰り、雛の病院にそのまま向かい、学校であった事をはなす。
今日も、たくさん話題を持って雛の号室へと小走りで向かった。
「…あと、1ヶ月が限界でしょう…。」
1ヶ月?
「それじゃあ…もう…?」
(え?母さん?)
「はい…雛さんの余命は…」
「…ふっ…ざっけんな!!!!」
「!!」
「!!裕司…!?」
「ざけんじゃねぇぞ!!!!なわけあるか!!そんなこと…少しでも雛に言ってみろ…絶対ただじゃおかねえからなっ!!!!」
「裕司!!待って!!話を聞いて!!」
「うるせぇ!!話しかけんな!!」
「裕司…!!!!」
気が付いたら、母さんと医者を突き飛ばして廊下を全力で走っていた。
どのくらい走っただろう。
気付いたら病院のテラスに来ていた。見慣れた後ろ姿がベンチに腰かけている。
「雛…」
無意識に呼んでしまった。
雛は俺に気づいて、「遅い~!」と笑って大きく手を振った。
ズキン…
確かに聞こえた。
俺の心臓が締め付けられる音。
雛にばれないように
そっと涙を拭って
雛の元へ走っていった。
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