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「うーん……」
「気が付きましたか?」
「ん……?」
目を開けると、心配そうな顔をしている少女が一人。
あぁ、女神様か。
「ここは……天国?」
「いいえ。あなたのお家ですよ」
「む……」
頭を動かしてみる。
確かに見覚えのあるテレビがあり、机があり、扇風機がある。
どうやら死なずに済んだようだ。
アングルからすると、俺はソファーに寝かされているのか?
「ち、ちょっと!くすぐったいです!頭動かさないでぇ」
そうすると、この目の前でむず痒そうな顔をしているのは、メリーという少女だな。うん。
でも、くすぐったいとは、一体どういうことだ?
……頭の下の、柔らかい感触。
俺がメリーを見上げ、メリーが俺を見下ろしている。
つまりこれは、膝枕というやつか。
「よいしょっと……」
「あ、まだ寝てないとダメですよ!」
「いや、いい。大丈夫大丈夫」
すまん。こういうことに免疫が無いんだ。
それにスカートで膝枕というのもこう……目のやり場に困る。
「あぅ……」
「……」
気まずいなぁ。
気まずいぞこれは。
何とかしなけば!
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