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「……ん?」
眩しさで目を開けると、カーテンの隙間から日光が射し込んでいた。
半身を起こして辺りを見回す。
本棚、机、オーディオ機器。見慣れたものがそこにあった。俺が今寝ているのも、使い古されたいつものベッドだ。
『ラッセラーラッセラー!ラッセラーラッセラー!ポーツマス!ポーツマ』
「うるせぇ!」
突然鳴り出した猫芸人型目覚まし時計を叩いて止める。
例によって谷口から貰った物だが、こいつがあるってことは俺の部屋に間違いない。
手も動くし足もちゃんと付いてる。
無事帰還出来たみたいだな。
「お?」
手元にメモがあった。
何か書いてあるな……。
『決して夢ではないからな。 サリナ』
……うん。
わざわざメモ残していかなくても分かってるよ。
どこまで用心深いんでしょうねぇ。この子。
「ふっ、んー……」
ベッドから下りて背伸びをする。
体調良好気分は上々。
今日も一日乗り切れそうだ。どこの親父だよって突っ込みは、無しの方向で。
とりあえず、この目覚まし時計を捨ててくるかな。
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