fourth call

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「はぁ……はぁ……」 炎天下の中の山道を俺は歩いている。その足取りは、果てしなく重い。 まるで足に土嚢でも縛り付けられてるみたいだ。 我ながらこんなに体力が無かったとは……。 「悠二さーん!早くー!」 遥か前方で俺を呼ぶ美咲。 環境が発育や性格に影響を与えると言うならば、ここで暮らすことは絶対に良い方向に傾くだろう。 山のように大らかな性格。 澄んだ川のように清らかな心。 美咲のような可愛く素直な子が育つな。きっと。 だが、ここで暮らせと言われたら、俺は否と答える。 文明の利器に慣れてしまった人間は、一昔前の生活なんて出来ないのだよ。 「もぅ。遅いですよー」 汗一つかいていない美咲。 俺はダラダラだぞ。シャツを搾って雑巾がけしてもお釣りが来そうだ。 くそ。 こういう清純派キャラは、汗をかかないのか? 「す、少し休ませてくれ……」 その華奢な体のどこにそんな体力があるんだ? 圧縮袋にでも詰まっているのか? 「あともう少しですから、頑張ってください」 美咲は俺の腕を引っ張った。 どうやら休ませる気は無いようだな……。 しかし、あんなワクワク顔を見たら無理に休ませてと言う訳にもいくまい。 へタレとか言ってくれるなよ?
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