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「!!」
奥さんは驚いたように目を見開いた。
「だからもう自分を責めるのは止めましょう。そんなんじゃ、美咲さんは成仏出来ませんよ?」
確かに俺は子供を失った親の気持ちは分からない。でも、後悔したって何かが変わることなんて無いんだ。
そのくらいのことなら、俺にも分かるぜ。
「そう……ですね……」
奥さんは目元の涙を拭った。
「私が間違っていたみたい。娘の成仏を祈ってあげるのが、親の務めよね」
やれやれ。こんな美人を泣かせるなんて、俺も罪な男よな。
「さてと。そろそろ帰りますね。妹をあんまり待たせる訳にもいかないので」
「分かりました。美咲の気持ちを伝えてくれて、どうもありがとう」
うーん。
美人にはやっぱり笑顔が似合うね。
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