sixth call

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町外れの、皆神神社へと続く道。普段は静かなこの道も今日だけは騒がしい。 道の両側には金魚すくいに射的、チョコバナナに焼そば屋、輪投げ、綿飴、即席くじ。種々様々な屋台が軒を連ねている。 そして、その提灯の灯りに誘われるように、ごったがえす人、人、人。 一体どこから湧いて出た……。 片田舎の小さな町が聞いて呆れる。 まぁ一応、人口三十五万人。区分で言えば中核市。政令指定都市の次のランクだもんな。腐っても何とやらってやつか。 毎年のことだけど。 「うわぁ、すごい人混みですねぇ」 俺と同じ感想を持った少女が、隣で目を丸くしている。 「はぐれないように注意しろよ。この中じゃ探すのにひと苦労」 「あっ!たこ焼き!」 「言ってるそばから迂闊に動くな!」 美咲の首根っ子を掴んで引き戻す。 「はぅ……」 はしゃぐ気持ちも分かるが落ち着け。まだ祭は始まったばかりだぞ? 「たこ焼きだな?俺の奢りだ。買いにいくぞ」 「えぇ!?いいんですか?」 いいも何も、最初っからそのつもりで誘ったんだがな。 「何パック欲しい?」 「でも……」 「お祭りでは遠慮しないの。人の厚意は素直に受け取っておくもんだよ?」 幸い、金もたくさんあるしな。 「えっと……。じゃあ十パック下さい!」 ……うん。 この子、かなりのたこ焼き好きのようだ。
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