seventh call

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「まぁいいだろう」 沙里奈はニヤリと笑った。 こいつがこう笑う時は、大抵ロクなことが起こらない。 「確かに、美咲の言うことも一理ある。悠二の意見が雌雄を決すると言うのなら、転生してからが勝負だな。私の力を持ってすれば、明日にでも可能だ」 おいおい、そんなに急ぐもんじゃないぞ? 俺にも心の準備というものがあってだな 「いいでしょう。その勝負受けて立ちます!」 聞いちゃいねー。 「悠二」 「悠二さん」 二人が同時に俺を見た。 「私を選ばなかったら、どうなるか分かっているな?」 「私のこと、よろしくお願いしますね?」 双方とも笑っているが、それは決して穏やかな笑顔ではない。何か邪気に似たものを含んだ、とても黒い笑顔だ。 俺ほどの経験値が無い者が見れば、まず間違いなく泣いて逃げ出す。 お二人さん。 それは恐喝っていう立派な犯罪ですよ? 「分かったよ。二人が戻ってくるまでに必ず答えを決めておく。損得感情無しの、素直な気持ちをな」 そう言うしかあるまい。 まぁ俺としても、答えを出すことにやぶさかではない。 こんな美少女たちに迫られるなんて、ある意味幸せ者だよ? ……そう思わなきゃやってられん。 「そうか。それを聞いて安心した」 沙里奈は俺の頭に手を置いた。 「あっ、私も」 美咲が沙里奈の手に自分の手を重ねた。 「しばしの別れだ。必ず、また会おう」 「今度はちゃんとした人間になって戻ってきます。その時はまた、よろしくお願いしますね!」 「あぁ。約束――」 言い終わる前に、俺の意識は墜落していった。
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