7060人が本棚に入れています
本棚に追加
ガサガサ…
ガサガサ…
また始まった。親父の病気だ。
俺の親父は覚醒剤をやっていた。
親父はそれをやり始めると、おかしな行動を取りだす。
当時小学五年生、
親父の異変に気付いてから四年がたっていた。
すでに目を見れば薬をやってるか、やってないか分かるようになっていた。
真っ赤に充血し、まばたきもしなくなる。
獣の様な顔。
みるみるうちに痩せて、こけた頬。
親父は薬をやりだすと、
寝ない
食べない
家から出ない
家から出してもらえない
家中をあさる
かぁちゃんを怒鳴る
妹を怒鳴る
俺を怒鳴る
急に叫び出す
同じ行動ばかりとる
家のチャイムにすごく敏感になる
トイレ、風呂、寝る時、どこでも監視される。
起きてから、眠りにつくまで監視される。
布団に入って3時間、4時間寝なくても、寝るまで一歩も動かず監視された。
これが薬がきれるのか、無くなるのかは分からないが、一週間から二週間続く。
地獄だ
とにかくそれをやっている時は狂っていた。
こっちまで狂いそうだった
最初のコメントを投稿しよう!