1457人が本棚に入れています
本棚に追加
皆が辺りを見回すと、数えきれないほどの狼の群れがいた。
「囲まれたか………」
ソルスが剣を抜きながら呟く。
他の兵士達も警戒しながら武器を構える。
狼達は皆の動きを見ながらゆっくり移動してる。
(野生の狼じゃないな)
動きからしてまず飼い主がいる。ソルスは察知し辺りを見回す。
(いないな……)
すると、一匹の狼が飛び掛かってくる。
ソルスは完全に無防備。
だが………
「甘いわぁ!!」
軽く横に動き、狼が着地した瞬間、剣で真っ二つにする。辺りからは歓喜の声が上がる。
「気を緩めるな!!」
ソルスが叫ぶとビクッとなり真剣な顔つきになる兵士達。
「出てこいや!!」
槍を構えながら叫ぶジン。
皆はジンが何を言っているか分からずただジッとジンをみている。
すると……………
パチパチパチパチパチパチッ
奥の方から拍手をする音が聞こえる。
そして影から3人の人間が出てくる。
3人とも、全身に黒いマントを着ており、顔があまり見えない。
「よく気付いたな。」
右にいる男が喋りだす。
「さすがは〝あの方〟が目をつけただけはありますねぇ……」
今度は左にいる男が喋りだす。
「お前らなにもんだ??」
剣を構えながらも質問するソルス。
「お主等に教える事は何もない。ソルス・ナーガとジン・ソウガスよ」
最初のコメントを投稿しよう!