俺とキミ

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帰り道、まだ電車は動いていたけど普段、俺の使っている駅で降り、自転車の二人乗りで帰ることになった。 無口な二人を乗せ、自転車は滑るように夜の街を進んでいく。 何か話さなきゃいけないような沈黙ではない、心地よい静けさだった。 小さな公園を通り過ぎようとした時、突然キミは自転車から飛び降りた。 一つの生物だった自転車は、半身を失いバランスを崩す。 よろめきながらも俺は必死に態勢を立て直した。
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