前菜
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「あの……。すいません、急いでますんで……。」 彼女は足早にその場を立ち去った。異常な格好もだが、『不幸屋』と言う言葉は彼女を警戒させるのに十分過ぎた。 「十分後、500円分の不幸に気を付けて……。」 男がそう言った。彼女が振り返るとわずかに口から笑みが見えた…。
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