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教室に戻るといつもと変わらない皆がいた。
でも今は…。
変わらないことが辛い……。
皆と離れたいって思った。
誰も知っている人がいない場所で、もう一度やり直したい。今度はあんな過ちをしないように。
でも高校二年が始まったばかりで、まだ卒業って訳にはいかなかった。
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暗い気持ちで家に帰ると、家の前に大きなトラックがあった。なんだろうと不思議に思って見てみると、それは引越し車だった。
これで家が引越すっていうなら嬉しいのに。
そう思いながら部屋に入ると母親が、嬉しいニュースをくれた。
「今からお父さんの仕事の都合で、引越さなくちゃいけないの。急でごめんね。でも急ぎのことらしくて…。学校には今日話をしといたから。ごめんね。卒業皆とさせてあげられなくて。」
悲しいニュースの様に母親は言ったが、私にとっては嬉しいニュースだ。
「ううん!平気!あっちの学校で卒業すればいいんだもん!」
「そういってくれるなら良かった。」
これで皆と離れられる。
よかった……。
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