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「もしもし。」
「もしもし!?学校やめるって本当?」
「あぁ…。うん。」
「とにかく!話はまたゆっくり聞かせてもらうよ!!それより…。」
「何?」
「………驚かないで聞いてね?……」
「うん。何なの?」
「……龍が死んだ……。」
龍─?
知らない名前じゃない。私が誰よりも大切に想っていた人の名前。私が……。
私の大好きな人─…。
電話の向こうではまだ声が聞こえる。
私はすぐに車を引きかえしてもらえるよう母に言った。
早く!!
早く!!!!
もう今から行っても目の前に現れてくるのは、もう二度と目をあけない龍の姿。それでも…。急がずにはいられない。
私達が最後に話したあの時、私言おうとしていたことあった。あの時は言えなかったけど、今から伝えに行くから。
私本当に好きだったよって。今も大好きだよって。
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