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「僕…ね…」
ゆっくりと口を開き静かに出された言葉
「 」
「な……あぁっん…っ…////」
虚ろになる視界、白くなり始めた頭の中。
聞き取れない言葉を聞き返そうとした時、身体の一番奥で熱いナニかを感じ神田自身も同じモノを放つ。身体中の力が抜け少しずつ閉ざされていく視界の中で神田はアレンの表情をみた。
「(…何で…俺を犯したお前が……)」
…そんな…表情をするんだ…?
「無理…させすぎましたね?神田…」
気を失った神田に苦笑いを向け、起こさぬように濡れたタオルで体をふき先程の台詞を思い出す。
『てめぇっ…なに、考えてやがるっ!?』
「貴方を手に入れたいと…考えていました」
今は身体だけを。
本当は…心も。
貴方の全てを…手に入れたいと思った。…手放さないために…。
「この…歪んだ感情が…‘好き’と言うモノなのかわからない。ただ…貴方が欲しかったんです。それに……僕を覚えて…思っていて欲しかった。僕と違う感情でも…構わないから…。僕のことを考えていて欲しかった」
それが…僕の望みであり願い。他には何も…いらないから。
「機会が在れば教えて下さい。僕に対する…貴方の感情を」
神田の黒い髪に指を絡ませアレンは神田に優しく唇にキスをした…。
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