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唇を放されれば、ラビの口からはアツい息が漏れる。キスの余韻から目を潤ませれば、その瞳で相手を見つめた。
「あんた…何時から起きてたんさ…?////」
「最初っからだ」
ぽかんと口を開けるラビにクロスはクスクスと笑みを漏らし軽くキスをする。
「熱くて眠れそうもなかったからな。…もう少しって所でお前が来たんで狸寝入りでやり過ごそうとしたんだが…」
そういいながら位置を入れ替えるようにラビを下にすると彼の濡れた髪に触れクスリ笑う。
「風呂に入ったばかりだったんだな。」
「わるいんか?」
「…いや…」
不満げに顔をしかめると、クロスのニヤリと口元が弛むのがラビにはみえた。髪をいじっていた手を頬に滑らせ親指で触れる。
「風呂はもう一度…入ればいいか…?」
そういうと下にいる人間の体を抱きしめ男は再びキスをする。少年はそれを拒まずクスリ笑いキスに応えた…‥。
此れが『恋愛』から来ている行為じゃないことは…ラビには理解出来ていた。
それでも彼はこれから始まる行為を静かに受け入れた…。
「…ぁ…っ////」
帯を外され、男の舌がラビの上半身を這いずり回る。
首から胸の突起へ。
時には舌で転がし、時には唇ではさみすいつき。
一つ一つ、反応を楽しむかのようにクロスは体を愛撫する。
「あ…あっんん////」
口の愛撫と同じように。腰に回されていた掌が、撫でるように下へと移動する。
布越しから自身を撫で握ると、ラビの口から喘ぐ様な声が聞こえクロスは機嫌良さげに笑むと唇をはなす。
全ての愛撫を止められ、息を洩らし寂しげな目をするラビの顎を親指で押さえキスをするとクスリ笑み声を放つ。
「お前だけ…ヨクなるのは狡いとは思わないか…?」
ラビは暫く悩んだような素振りを見せゆっくりと首を縦に振る。
「なら…解るよな?」クロスはその様子を見、妖しく笑うとぽつり呟き彼から身体を放した。
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