2人が本棚に入れています
本棚に追加
もう集合時間はとっくに過ぎている
「はぁ」
少女はため息をついて
空を眺める
「雨のばかぁ…」
それから
三時間
まだ雨は振り続けている
「仕方ない、家に帰ろう」
雨に濡れる覚悟を決めて
少女は雨宿りの場所から出て
駆け抜ける
途中の横断歩道で止まる
「赤信号だぁ…」
雨にうたれながら
少女は必死に堪えて青になるのを待っていた
が
十分経っても
二十分経っても
三十分経っても
信号は赤のまま
なのになぜか車すら来ない
普段は多くはないが
多少は来るはず
なのに来ない
少女は不安になり
どうせ来ないのだから
信号を無視して渡った
最初のコメントを投稿しよう!