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その光景を書きたくはない。
簡潔に、結果だけをかけば…ジュノンは空中でかまとの攻撃を受けて気を失った。
そしてその全身は…
全身は……。
赤い色で染められていた。
そう、それは血のような色をした、かまとのキスマークそのものだった。
もはやキスマークとは判別が付かないほどにそれは赤で塗りつぶされていた。
『…ごちそうさま。若々しい新鮮なマナだったわ~!さて…しあげだわ。』
かまとは泡を吹き白目を向いて痙攣するジュノンの元へ、ズンドコドッコと近付いていった。
そして唇をすぼめると、息を吸って吐いた。
『わ~たしは星のカーマト~なんでも吸い込む~~!』
かまとはダミ声で某タケシのように、ボエ~っと歌った。
そしてジュノンの方向を向くと、ゆっくりと息を吸い始めた。
ゴオオオオオオオオオ……
そしてかまとは、ブラックホールのごとき吸引力で、あろう事かジュノンを丸呑みに吸い込んだ!
…後にはただ風が吹いているだけだった。
『…今あたしと彼はひとつになったのね!あぁ…し・あ・わ・せ。』
…かまとはそう言うと頬を赤らめた。
げふっ。
…ドリームランドからやってきたピクシィは、男性型ピクシィの天敵…その存在すら同化吸収してしまう、タルパを越えるタルパ、『ナイトメア』だった。
そしてかまとは新たなる男性型ピクシィを求め、ノッシノッシと立ち去っていった。
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