カシオの休日

4/10
前へ
/190ページ
次へ
「お待たせ」 この発言と同時に上に止まっていた鳩が飛んでいった気がした 「兄ちゃん遅い」 「お前がはやいんだ」 カシオは既に妹に呆れている 「ファミレス行こう」 カシオの腹がぐうぐう鳴っている 腹の音がチューリップの歌を奏でているように聞こえたが 気のせいだろう 「兄ちゃんのお腹の音うるさい」 「知るか」 自分で鳴らしてるのではないのだから そんなことよりさっさと飯が食べたかった ファミレス内でカシオはメニューを開かず店員に注文した カシオはもうこのファミレスは何回も行っている 常連客と言ってもおかしくないくらいだ 妹はメニューをみて何にするか迷っている 「はやくしろ」 妹はカシオを睨み付け 「うるさい」 このまま迷っていると兄がうるさいのでさっさと注文した 店員が向こうに行くとカシオは寝転がり 「来たら起こしてくれ」 そう言って目を閉じた 「ファミレスで寝るなばか!」 おてふきをカシオの顔面に投げた 「やめてくれ」 そう言って再び目を閉じ眠りについた
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加