夏休み

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あれから数日、夏休みが明日に迫った今、終業式中の生徒達は、暑さにうなだれながら校長の長々しい話を聞いていた。 その中で、講堂の後ろ側からいびきが聞こえていた。 「…天野暁!起きなさい!!」 前で話をしていた教師が大きな声で怒鳴った。 呼ばれた暁は状況を把握していないのか、寝起きの思考で考え、一言「もう、終わったのか?」と言った。 その言葉でさらに怒った教師は、暁に職員室に来るように言って、終業式が終わった。 「…天野くん、大丈夫かな…?」 朔羅は小さく呟いて後ろ側の暁を見た。 そんな朔羅の心配をよそに、暁は大きな欠伸をして「めんどくせぇ…」と頭を掻いていた。 ―職員室― 暁は職員室にいた。 長い担任の説教を聞き、夏休みに入ってからの二週間、夏期講習に来ることを言われ、渋々了承した暁は漸く説教から解放された。 「失礼しました~…」 「来なかったら家まで行くからな!」 「行くって…」 「ちゃんと来いよ…」 「はいはい…」 手をプラプラと振りながら、暁は職員室を後にした。
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