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それから季節は流れて、六巡目
俺は野球の超がつくほどの名門にスカウトされて入った
兄貴は超がつくほど平凡な県立高校に入った
兄貴の素振りはまだ続いていた
聞いたら呆れるほどの本数をこなしていたと思う
「人数がぎりぎりなんだ。自分は一番下手くそだから、頑張らなきゃな」
いい加減止めたら、なんて声をかければ、いつもその答え
俺から見たら笑いがでるほどばらばらなフォーム
バットに当たったところで内野の頭さえ越えなさそうな情けないスイングスピード
何本振ったかは知らないけど、大げさなくらい上下する肩
それでも熱だけは失わない目がうざい
次第に俺は兄貴をけなすようになった
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