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少し行くと、春華のいきつけの硝子細工屋に着いた。
「春華!!どれにする??」
珍しそうに勘太郎は硝子細工を見渡し、振り向いて春華に訪ねる。
きらきらと、硝子細工が日光にあたり、一つ一つ、違う色で輝いた。
その中で、勘太郎の赤い瞳がきらきら輝いて、他の硝子細工なんかよりも断然綺麗に見えた。
何分くらいたっただろうか?
春華は硝子細工を見るのを忘れ、勘太郎にみとれてしまっていた。
「わぁ!この緑の硝子きらきらしてるね!」
「青色だッッ春華みたいだね。」
「赤色だ。僕の目の色とおんなじだ。・・・・・春華が誉めてくれた色・・・・・。」
コロコロ表情が変わり、まるで万華鏡を見ている様だった。
春華はいつのまにか、赤い硝子細工を手にとり、買っていた。
それは、指輪だった。
赤い硝子がついた、綺麗な指輪。
「ほら――――。」
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