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僕は満足げに居酒屋を後にする。
相楽とは別々に店を出た
相楽と会って得た物と言えば出来るだけ田舎の方にある各銀行のリストと軍資金20万、後はこれからしなければならない事の情報だ。
少し歩いた所で雨が降り出してきた。
雨に打たれながら僕は先程の相楽にした質問を思い返す。
「現金を回収しないATMがあるのか?」
相楽は得意げに話す。
「下調べは完璧だよ。さっきメールで送ったリストがそうだね」
相楽が続ける
「彼女から車でも借りて明日からでもお願い出来るかな?僕は道具を集めなきゃ♪…後くれぐれも俺と勝人の接点は無くしておいてね。調べられると厄介だし、店に偽名使った意味も無くなっちゃうからさ」
そう言うと軍資金を僕に渡し、後で連絡すると言って相楽は店から出ていった。
僕は久々にまとまった現金を片手に急いでマンションへと戻った。
マンションに着きノブを回した所で動きが止まる。
「鍵が空いている…」
僕はマンションを出る時必ず鍵を閉める様にしている。
いくら酔ってたからといって鍵は確実にかけたし、確認も怠らなかった。
明らかにおかしい…。
僕は音を立てない様にドアを開けて中を覗き込む。
音はしないが確実に人の気配がする。
僕は勢いに任せて部屋に流れ込む。
「誰だ!」
僕は叫んだ。しかし返事は無い。
少し安心すると部屋の電気をつけようとした時、足に違和感を感じる…
グニャと何か柔らかいものが足の下敷きになっている…
僕は急いで電気をつける
そして後ろを振り向いた。
その瞬間…
パンッ!
破裂音が響き渡る…
その瞬間僕は死を覚悟した…
思えば生まれてこの方、何もいい事無いな…
かろうじていい事と言えば未来と付き合えた事だけかも…
いつも言えなかった分、最後位はちゃんと言いたかったな…
「未来…愛してるよ…」
僕はそのまま力無くフローリングに倒れこんだ…
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