駆ける狐

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10月14日(日) 午前9時、僕は目を覚ます。 心なしか気持ちがいい。 それとゆうのも、あれから3週間踏んだり蹴ったりだったのだが、ようやく条件にあったATMが見つかりそうなのである。 最初に確認したATMは結局一週間 警備員の現金輸送は毎日続き、現金がATMに残ってる日が無く諦めて次のATMに移った。 次のATMに現金が残っている日は分かったのだが…僕はありえないミスに気付いた。 2週目の半ばで僕は何気なく地図を広げて気付いた… 歩いて2、3分の所に交番があるではないか…。 僕は慣れてないにしても、自分の馬鹿さ加減に心の底から腹が立った。 僕は余った10月6日の日まで何もする気が起きなかったほどだ。 そして10月8日から今日14日の間まで秋田県にて下調べをしていたのだが…。 ついに後一歩の所まできたのだ。 先月からこれで3つ目のATMになる このATMは平日は受け付けや事務が開いている為 現金は毎日本社に集められていたのだが昨日の土曜にそれは起きた。 何時になっても現金はATMから持ち出される事は無かったのだ。 深夜まで見張り続けて確認したのだから間違いない。 そして今日確認して現金が移動されなかった場合、まだまだ続くと思った下調べが完了する事になる。 今の僕にとってこんなに嬉しい事はないのである。 もちろん確認の為、もう1週間は見張るのだが期待が持てるのと持てないのでは気分的に天と地ほどの差がでるとゆうものだ。 僕は高鳴る期待で胸を抑踊らせ 今週泊まっていたカプセルホテルを後にする。 いつもなら朝食はコンビニで済ますのだが、今日は自分へのご褒美とゆうのもあって近くのファミレスに足を運ぶ。 「いらっしゃいませ」 活気のいい店員が笑いかけてくる。 「お煙草はお吸いになられますか?」 僕は念のために首を横にふると誘導されち席へと座った。 朝食用メニューのトースターとサラダを注文すると辺りを見渡しながら久々のゆっくり流れる時間を堪能する。 しばらくすると注文した食事が運ばれてくる。 「お待たせしました、ごゆっくりどうぞ」 僕は店員に愛想笑いをするとトースターにかぶりついた。
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