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「特別……!?」
「そうだよ。だってこの丘は、優しい風が吹くでしょう?」
和樹は言葉は解るけどその意味は、というような不思議そうな顔で微笑む。
「和樹だけには特別に教えてあげる。ううん。違うな。和樹だけには知ってもらいたいんだ」
理沙は言葉を探すように俯いた。
「あら、里沙ちゃんも来てたの?」
突然声を掛けられ、里沙ははっとして声のした方を振り向く。
「お母さん!あたしもさっき来たところ。あっ、こっちは同じクラスの和樹くん」
里沙の母の綾は、優しい笑みを浮かべ挨拶すると、和樹もぺこりと頭を下げた。
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