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行きたい場所、食べたい物、やりたい事。
広也はなんでも美咲を優先した。
美咲の急な呼び出しにも、イベント毎のおねだりも、我が儘な要求にも、出来る限り応えようとした。
どんなにきつさも、美咲の顔がパッとほころぶだけで、吹っ飛ぶのだから。
全てが順調だった。
美咲は自分だけを愛してくれ、大事にしてくれる彼氏のいる幸せを噛みしめていた。
しかし、いつからだろう。
美咲が、自分に合わせるだけの広也に、苛立ちを感じるようになったのは……。
自発的に自分を楽しませてくれないことに、不満を持ち始めたのは……。
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