赤の 点・点

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ふて腐れて、地面にしゃがみ込む少女。 口の回りには、赤い果汁が滴って居る。 白いスカートにも、赤い水玉が出来上がる。 少女は、麦わら帽子を無くした事で、機嫌を損ねて居た。 走って居る間に、風に飛ばされてしまったのだ。 皮肉にも、それは少女が一番大切にして居た宝だった。 大好きな祖母からの、誕生日プレゼントを無くして終った… 少女は、汗と一緒に流れ落ちる涙を拭うと、坂道を駈け登った。 今度は、果物を落とさない様、紙袋の口をしっかりと曲げる。少女なりの工夫だ。
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