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今までよく頑張ったよ、オレは。
日に日にハードになる特訓に耐え抜いた上、魔術のテクニックも飛躍的に上がった。
「さて、今日はこれでおしまい。今夜はゆっくり楽しんでくるといいッス!」
…今夜?
「何かあるのか?」
「おかしいッスね~…? 右京サンから何も聞いてないンスか?」
何度も言うが、右京氏は、肝心なことを話してくれない人だ。
「今日の夜はッスね、毬梨島(いがりじま)の夏祭りがあるンス」
島の名前なんて誰も覚えてないだろうから、読み仮名を書いとこう。
しかし…夏祭り?
「はいッス。小さな祭りッスけど、出店はけっこう出るンスよ」
祭りか…。
「…ゴンはどうするんだ?」
「あっしッスか? 花火見ながら酒でも飲むッス」
切ない!
「右京サンと」
そして悲しい!
「もしかして…誘ってくれるンスか?」
まあ…合宿中は世話になったし。
「ありがとうッス! でも、気持ちだけで十分嬉しいッス!」
でもお礼はしておきたいしな…。
「何か買ってきてほしいモンは?」
「たこ焼きとたい焼きッスね! 花火が打ち上げられる前に持ってきてほしいッス!」
…はいはい、買ってきてあげますよ…。
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