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「で? どーすんスか?」
関の言葉で、二人とも我に返った。
「隙間から覗くのがセオリーですけど…」
「やめとけ。すぐにバレるぞ」
右京が言ってる内に、慎士は早くも、何かやってる。
「何やってんだ、笹倉?」
「笹原っス…。てか、そのボケやめません? そろそろネタも尽きてきたでしょ?」
ツッコんだ後、自らの行動を説明する。
「透視魔術っス」
えらく短い説明だったが。
「ご先祖様も、便利な魔術を生み出してくれたもんですよ」
慎士は言いながら、音を立てないように、竹垣に魔法陣を書いていく。
その背に質問を投げかけるのは関。
「欠点は無いのか?」
「強いて言うなら…発動から作用まで、少し時間がかかることだな」
言ってる内に、魔法陣が完成した。
「行きます」
魔術が発動される。
その瞬間───
ユーリと原田が、動いた。
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