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早くも5月。
私の楽器はチューバに決まり,今は皆個人練習をしている。
皆は もう音階がほとんど吹けてきている。
私はと言うと、まだチューニング音(ド)も吹けなかった。
『ぁ~・・・
何て言うかなぁ
もっとさ・・・』
私の成長の遅さに先輩がイライラしてるのには良く気付いていた。
と言っても今はこれ以上上手く出来ないのだから
『すみません』
と謝るしか出来なかった。
―――次の日
『今月の定期演奏会人数の関係で1年生からも何人か出します』
先生が言った。
「誰が出るんですか!??」
「何人出るんですか?」
皆が次々と質問を投げ掛けるなか先生が言う。
『今から1年のメンバー言うから静かに~』
.........
『中西由香,水沢春海・・・』
まぁ私には関係無いかぁ。
チューニングまだ出せないしねー。(汗
『...坂田絵里。以上です』
...ぇ!!?
何故に私が呼ばれる?!
無理無理無理無理だって!!
『頑張ってね☆』
...先輩の声が遠く聞こえる。
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