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「春香…。待て…。撃つな……。」
俺は春香に銃を向けたまま言った。
「辰彦くんには死んでほしくないから、別に撃つつもりはないよ…。
だけど…、私も死にたくない。
二人とも生き残る方法とかないのかな…。」
春香は目に涙をためながら言った。
「あぁ…。ないな…。」
俺は春香に向けていた銃を自分のこめかみに当てた。
「辰彦くん!」
春香は俺の予想外の行動に驚いていた。
「春香ごめんな…。俺…。」
俺はこの先が言えなかった。
もしこの先を言ってしまったら春香はきっと俺を拒絶するだろう…。
それが怖い…。
だけど大分前から決めていたんだ…。
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