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…?
まだ俺は引き金を引いてないぞ…?
俺はすぐに目を開けた。
するとさっきまで目の前にいたはずの春香が消えていた。
「ハァ…。ハァ…。」
荒い呼吸が左の方から聞こえてきた。
「春香あぁっ!」
俺は左にいた春香を見つけるとさけんでいた。
春香の腹部から血が滲み出ていた。
俺はそこを手で押さえるとただひたすら、あることを願った。
止まれ…。
血が止まれ…!
…と。
「あれ…?辰彦くん。泣いてるの…?」
「違う!これは雨だ…。」
「…ありがとう。」
俺は春香を抱きしめた。
そして春香は、俺の腕の中で静かに息絶えた…。
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