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「………自分の中の人格も、しょせんは自分の人格の中のひとつ。だから俺が悪い…そういうわけ…?」
「…そうだ」
「それでXXちゃんはどうしようってわけ?」
…そんなの決まっている……
「お前達の前から消える事にするよ」
「消えるって、…XXちゃん!」
彼女達がざわめく。一人を除いて…
「それがXXちゃんなりのやり方かい?」
「手っ取り早くてすぐ済むだろ?完全に消えれるかはわからんが、お前達の前から消えるぐらいなら、簡単さ」
死のうとすると、中の人格がでて止めるから……いやそれ以前か…だが彼女達の前から消えるぐらいなら…
「そういう事だから、じゃあな。もう会う事もねぇだろうよ…本当すまなかったな……」
俺はそう言って、この病室に入ってくるための扉を開け、この病室からでていこうとする
後ろからは俺を止めようとする言葉が聞こえた気がしたが、俺は無視して扉を閉めた
それから僕はすぐに走り出した
なんで走ったかは覚えていない。
ただなんとなく、走りたかった…
彼女達から逃げる様に。
彼女達に追い付かれないように…
走ってる途中、誰かに声をかけられたかもしれない
看護婦等に「走るな!」と注意されたかもしれない
でもそんなの、走っていた僕の耳には入らない。
なにも考えずに、走っていたから…
そうして走っていたら、いつの間にか俺は、病院の外にでていた
走ったせいか、胸が苦しかった
身体が熱かった…
頭がよく周らなかった…
とりあえず、歩きたかった…
彼女達がこないところに行きたかった……
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