†3⃣章†

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俺の身体は1、2秒車にひきづられ、一瞬宙を舞い、交差点のコンクリでできた地面に倒れ、何メートルか転げ回った 「カッ!!グハッ!?ハァ…ハァ……ハァ…クッ…!」 意識は、あった。 どうやら俺は、死ななかったらしい   頭痛がひどく、胃がムカムカして、腸が捩れた感じなので吐き気がすごいが、外傷はさほど気にする様なところはなかった。……気にする様なところは。     しかし車にぶつかったところが端のところで良かった…彼女達に体当たりしたので立っていた位置がずれ、真ん中だったはずが端にずれたのだ   これは一体、神のいたずらか、それとも運命か……どちらにしろ、俺はまだ死ぬ事ができないらしかった     周りにやじ馬や車が大量にいて(交差点の近くで車道なので)、俺を囲んでいたが俺は気にせず上半身を静かに起こし、車を探す。 別に探す理由は特にないが、どうなったか気になったのだ     車は、どこかへ消えていた… まるでぶつかった車等なかったかの様に… 車は完全に、消えていた     …多分あの運転手、ぶつかった事等知らず、そのまま走って行ったのだろう。だが俺的には、多分あの運転手はまだ寝ているだろうから、また事故を起こすと思う……     「……オイあの子大丈夫かよ」「車にぶつかったの私みたわよ」「外傷はないみたいだけど…」「誰か警察とか呼べよ」「救急車まだなの?」「お前が呼べよ」     …………どうやら俺は、注目の的になっているらしい…まあ当然なんだろうけど…   そういえば…彼女達は、無事なのか…?そうだ……彼女達はどうなった…!? 俺はいてもたってもいられず、立ち上がろうとする が、しかし 「!?……ちっ…足が………」 どうやら車とのぶつかった衝撃で足が痺れている様だった……一向に動かない、というか力が入らなかった…… 「…クソ!彼女達は………」       そう言いながら探していると、やじ馬の奥でなにやら動いてるところがあった 「すいません!どいて下さい!!」「ゴメンナサイ!」「前に行かせて下さい!」「お願いします!」「前に行きたいんです!」 その声達の主は、俺に間違いがなければ―   あいつらしかいない…         「XXちゃん!!」 彼女達しか、いない
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