†2⃣章†

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彼女達の目には、なにが起こったかわからなかったかもしれない     いきなり目の前が紅く染まってしまったから… 多分、初めて人が傷付くのをみただろうから…      俺が刺した、というか斬ったところは右手と脇腹辺り        周りは少しちいさな血の海になっていた     …しかし…なぜだろうか……今まで人を傷付けても、なにも感じなかったというのに…        なぜこんなにも、辛いのだろう……? なぜ俺は、この場から動けないでいるのだろう?    どうしてこんなにも、心が折れそうな気分なんだろぅ?   「俺は人を傷付ける事しかできない… 恩を仇で返す事しかできない… 近くにいればこうなる! だから…早く……俺の前から消えろ!!」 お願いだから、早く消えてくれ… 俺の中の人格が目覚める前に……!    女達は、急いで傷付いた女の子に肩を貸して、俺から離れていった     これでよかった… そう思った   そう思った次の瞬間、僕の意識は遠ざかった…     中の人格が、目覚めたから。
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