出会い

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  冬の乾いた冷たい空気が頬に凍みる 十二月が街も人も華やがせているのが予定調和にしか見えない 一つ溜息をついて僕は予備校の駐輪場に向かった 「直樹」 声を掛けられ振り向くと同じ予備校生の坂田がいた 坂田はよくそれで歩けるよなと感心する位前髪を伸ばし予備校のクラスメイトの女子達からは「貞子」の異名をつけられ敬遠されている変人 僕も何度も前髪を切る様に進言したがその度に 「願掛けだから」 と突っ撥ねる それ以外はとてもいい奴なのだが 「…なんだ?」 聞き返すと 「直樹さぁ…たまには息抜きに合コン参加しないか?毎日予備校と家の往復じゃ、いくら浪人の身とはいえ参るぜ。実は今夜なんだけどさ」 合コン… まさか「貞子」の口からそんな言葉が出てくるとは… 「なんだよ、相変わらずのんびりしてるなぁ…どう?話乗る?」 いや、のんびりしてるのではなく呆気にとられてるのだが… 「…いや…辞めておくよ…」 もちろん勉強も気になるのだが「貞子」が集める面子には全くワクワク感がもてない 「んな事言わないでさ、男一人足りないんだよ。俺を助けると思ってさ」 「貞子」は僕に何やらメモを渡すと機嫌良く帰って行ってしまった (PM8:00 MAXにて 相手はG女子大❤) ハートマークがやたら腹立った
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