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「携帯が圏外だ」
「知っとる」
ツナが取り出した携帯を振る。
「なら何故圏外か」
「電波搭?だっけ?それが軒並みに壊れたからじゃないかな?」
「正解」
さすがヤマト、知識がある。
「まあ、というわけで被害は此処だけじゃないみたいだな、とすると地震か……それも凄まじい威力の」
「やっぱか」
ツナが納得するように、それくらい誰だって分かるだろう。
オレが気を失った時間を、微かに記憶に残る5限目の途中と仮定するなら、すでに9時間かそこらは経っている。
人命救助は始まってると想定していいだろう。
「さて、避難するか、悪いな……オレのせいで避難できなかったんだろ?」
「気にせんでええで、一回避難して集まってから捜しにきてん、そしたらカイすぐ見つかってすぐ起きたしな」
「どっちにしろ迷惑かけたな、悪い……」
「そんなことないよ、無事で良かった」
「アオイ!カイ連れて体育館行くぞ!」
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