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俺は今朝その男に逢って話をして来ている、結果知らないとシラをきってはいたが…間違いない奴は何か隠している…そこでだ、俺は今日中にもう一度接触して聞き出そうと思う。』
大分落ち着いて来たのだろうか内田は少し考えながら。
『神頼みってやつか…』
『悪魔かもな。』
『確かに顔を見たのは親父だけだし、このままやみくもにあたっていてもしょうがない、解ったお前の好きにしろ、ただ、そいつがはかなかったら…』
『その時はどんな手を使っても…』
『解ったじゃ俺はすぐに行動にうつす。』
その場を立ち上がり、出ていこうとする内田に、木村らは。
『まだサツが動いてる、慎重にな。』
『お前もな。』
こうして、木村、内田共に行動に移った。
同日、日も沈みかけ辺りは暗くなっていた、一日の仕事を終えタイムカードをキリ、車へ向かう一人の医者がいた。
『北村先生、今日はもうお帰りですか?』
『ああ、今日は当直は無いからね。』
看護士と会話をしているのは北村 剛(40)の病院の医者であり、木村の話しに出たように寿命師との連絡を知る一人である、身長は175と普通より少し大きめで割とガッチリした体格の持ち主である、性格は真面目で人の寿命を金で延ばす龍を嫌っている…北村は帰宅する為車に乗り込み自宅へと車を走らせた、いつものように帰り道にある人気の少ない公園の前を通掛かった時、突然飛び出して来た一人の男を跳ねてしまった、慌てた北村は直ぐに停車し、車から降り男の元へ駆け寄った。
『大丈夫ですか!?』
男の様子を見に近付いたとたん、北村の前に冷たい鉄の固まりが見えた、それが銃と解るのにさほど時間は掛からなかった、そして次の瞬間北村の背後から聞き覚えのある声が聞こえた。
『ええ、彼は私の命令でわざとぶつかりにいったので大丈夫ですよ、北村先生。』
『お前は朝の…』
『あの短い時間で覚えていてくれたのは光栄です。』
後から現れたのは木村であった、木村また銃口を北島に向けていた。
『何が目的だ朝の話なら…』
北島の話しの途中で木村が割って入る。
『お話は私の車でお願いします、乗って頂けますよね?』
この状況では断る事は死を意味する、北島は黙って路上に止まっていた木村の車に乗った…中には運転席に一人、助手席に木村、後部座席に男が二人と計四人がいた、
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