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後日、允と春都はまた顔を会わせる事となる。
遠方へ仕事へ行ってしまった暁彦。二、三日家を空けるらしい。
遊び相手を失った允は、春都の店へと暇潰しにやってきたのだった。
「ね、一応仕事中なんだけど」
「俺の事は気にするなって」
「迷惑なんですけど…」
「そんなつもりはない」
「十分なってるんですけどね…」
日頃の暁彦の苦労を垣間見た春都である。
「ほら、次は誰の番?…あ、そこの人ナンパしてもイイ事ないからやめておいた方がいいよ」
人の気を知ってか知らずか、客の前で悠然とする允。露出の高い服を着ている様な気がするのは、愛嬌である。
周りの男性客の視線を集めまくっている。
ちょっとした、営業妨害であった。
END
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