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｢アレ｣
｢？｣
允が発した言葉の意味を。暁彦は理解出来ないでいた。
｢アレだよ、アレ｣
｢…!｣
あの暁彦ですら一瞬で絶句してしまった。
それでも目の前の恋人は嬉しそうに、無邪気な笑顔を浮かべている。
元々マゾヒスティックな性癖を持っている允なので、これといって疑問にも思わないのだが、その場所は果たして適切な場所なのだろうか。
暁彦はそれが気になって仕方ない。
｢僕は止めた方がいいって云ったんだよ｣
ならば、なぜ允はこんなに乗り気なのか。
｢でも、譲らないから｣
変なところで頑固な允。
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