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愁達は放課になったら毎回保健室に来てくれた。
私に気を使ってくれてるんだろう。
学校がすごく、楽しみになった。
でも、最近気になる事がある。
「ねぇ、愁君…」
「あ?なんだ、舞?」
「その……放課後についてきてほしいところがあるんだ!
ついてきてくれる?」
「あ、あぁ……」
舞が愁を独り占めしてる気がしてやまない。
心の中でイライラとモヤモヤが渦巻いた。
「なぁ、凛」
『……ん?何、愁?』
「何か悩みあんのか?」
『へ!?なんで?』
「いや、すごく暗い顔してたから……よ」
愁は意外に鋭い所がある。心の中を読まれそう。
『いやっ!何もないよ!!
秋人が浮気してないか心配で……。
麗奈が可哀相だわ!!』
「えぇっ!?俺か!!?」
「そうなのよぉ…
秋人ってば浮気症があるからさぁ」
「俺は麗奈一筋やって!!」
「『アハハッ!』」
「……」
舞はすごい顔で私のことを見てたなんて知らなかった。
「じゃあ、またな」
「凛、大人しくしといてよっ!」
「凛、また来るからな」
『ばいばい!!』
皆が帰っていくのに、舞だけが立ち止まり俯いた。
『?……どうしたの?舞』
「あたし、凛に話があるから……皆先に行ってて!!」
「う、うん」
『??』
話って何だろうなと思いながらイスに座った。
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