悲しみの絶頂

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「凛ちゃん、聞こえるかい?」 目を覚ますと小さい頃からお世話になってる担当医がいた。 『……はい、聞こえます。』 「凛ちゃん、無理……してたのかい?」 『………』 「体が限界に達してるじゃないか。 自分の体だから、よくわかるだろう?」 『すいません、でした』 「しばらくは、入院……だからね」 『は、い』 また真っ白な世界で一人の日々が始まるのか……。 しばらくは、って事は……。 『先生』 「ん?」 『私、死ぬんですか』 「……」 『正直に答えて下さい』 「君は、よく……頑張ったよ。」 『……ありがとう、ございました』 「……まだ、希望を捨てないで」 『はい…!』 瞼を閉じると、頬を温かい涙が濡らした。 __
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