出会い

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―――ガラガラッ 「先生、休ませて下さい」 俺が部屋に入ると保険医の桜坂先生とストーブの近くで座って勉強をしている女がいた。 「いいわよ、ベットが空いてるから使いなさい」 「ありがとうございます」 一言お礼を告げてからベットへダイブした。 『ケホッ……』 保健室で勉強していた女の咳で目を覚ました。 女はしばらく苦しそうに咳をしていたが、桜坂先生はいないらしい。 「おい」 『あ、ごめん…起こしちゃった?…ケホッ』 「……大丈夫かよ」 『タダの風邪よ。すぐ治るわ!大丈夫、大丈夫!!…ケホ』 女は哀しげに笑った。 「だけど……」 『あなた、優しいのね。名前は……?』 「……椎谷 愁」 『愁……ね。 私は佐藤 凛!!』 凛はニコッと綺麗に笑った。 不覚にも凛にドキッとしてしまった自分がいた。 「なんでこんな所で勉強してんだ?」 『……風邪を引きやすい体質なの。 だから保健室で勉強』 その言葉を聞いた時、直感だけど凛は嘘をついてるように聞こえた。 でも、聞き返すと凛が壊れてしまいそうだから…聞かなかった。 「そっか」 _
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