幸せな一時

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保健室には時計の音とペンの音しか聞こえない。 『よし、終わった』 「早いのね」 『まぁ、数学は得意な方なので』 桜坂先生に苦笑いを見せると納得したみたいでニコッと笑った。 『ケホッ…』 「!!……大丈夫!?」 『大丈夫、大丈夫ですよ。タダの風邪…ケホッ』 「……もう、長くはないの?」 『……はい。 でも、私は諦めません。やっと幸せになったんだから…』 ニコッと笑うと哀しそうに桜坂先生は目を伏せた。 ―――キーンコーン 『ほら、愁達が来ますよ!!暗くなっちゃ変に思われますよ!』 「…そうね」 教科書を片付けていると愁と男の子と女の子二人がきた。 「凛、来たぜ」 『見たらわかるって!』 「君が凛ちゃん?可愛やん!」 金髪でツンツン頭の男の子が喋りかけてきた。 『あなた達は?』 「俺は間宮 秋人! よろしゅうなっ!」 「あ、あたしは… 神崎 舞。よろしくね、凛ちゃん」 「うちは藍沢麗奈! よろしくね、凛☆ ちなみに秋人の彼女だよvV」 みんな一人ずつ自己紹介してくれた。 初めての事だからすごく嬉しかった。 『よろしく!秋人に舞に麗奈!! そっかぁ、秋人と麗奈はラブラブなんだぁ♪』 「せやねん!だから邪魔せんといてなぁ?」 『どうしようかなぁ?』 「凛、アホかっ!」 『なっ!?愁ちゃん酷いわっ!!!』 「フフッ…凛ちゃん、おもしろいのね」 『舞まで!! 私はいたって普通です!!』 その後ずっと皆で笑い合った。 次第に私達の絆は深くなっていった………気がする。 +
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