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「あの、スリルに身をまかすとは?」
「自由落下の享受でもかまいませんが?まぁ、安全確認をしっかりしさえすれば堅実ですよ。保険とローンはできませんが。」
この国では、死にやすい仕事に信用は無いということか。
「最後の地方作業要員って、聞いた事ないんですが」
「まぁ、平たく言えば空気のうまい場所で体を使って働くんです」
やな予感がする言い回しだ。
「あの、具体的には?」
「いわゆる、飯場って奴です。肉体労働が主ですが、食事は毎食出るみたいですよ?」
「あんた生徒に何さす気だっ!最終手段的仕事にしょっぱなからつかせようとするな!」
俺は勢いのまま立上がり、菱沼に詰め寄る。
「先生!お願いですからまじめにお願いします。」
「し、しかしだね。この時期はまともな仕事は既に内定者をだしている。こちらも紹介する仕事がないんだ」
「そんな事は知ってます、でもいちるの望みにすがって聞きに来てるんです。せめて、弟と妹には大学に行かせたいんです。」
そう、正直なところ有名無実とかした家の事などあまり気にしていなかった、問題は自分の下にいる二人には学生生活を続けれるかだ。でもしますから」
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