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隼人がおちゃらけて雪が説教をする。
そんなやりとりがこの店ではちょっとした名物となっていた。
雪と隼人がふざけているうちに由宇がいつの間にか店に出ていた。
隼人:「あ、由宇さん行っちゃったよ!!」
雪:「あんたが遅いからでしょ」
隼人:「じゃ、俺行ってくるわ。セッちゃんお疲れ~」
雪:「お先~」
パタンと扉が閉まると、雪は飲み終わったコーヒーのカップを片付け、帰り支度をする。
鞄の中から通帳を出し、開いて溜め息をついた。
雪:「足りないな…」
そう呟くとまたすぐに通帳をしまい口をキッと結んだ。
雪:「もっとがんばらなくちゃ」
ハッキリそう言ってドアノブに手をかけて扉を開けた。
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