52人が本棚に入れています
本棚に追加
外に出るには店の出入り口しかなかった。
そのため事務所から出ると必然的に店の中を見渡すことになる。
由宇はレジで会計をし、目の前の男性客は由宇にあっつい視線を送っているが当の本人は全く気付いていない。
彰は相変わらずパソコンをいじっていた。
『あ~店長今日もすてき~!』
と常連さんの若い女の子が店長に駆け寄って話しかけているところだった。
隼人は『隼人くんたら本当にかわいいわね』と言われて『お姉さん達はめっちゃキレイすね!』と社交辞令をホストクラブを思わせるほど振り撒いていた。
隼人は雪の姿を見付けるとウインクをしながら言った。
隼人:「お姉さん達もキレイだけど、俺はセッちゃんが一番ラブだからさ!」
雪:「隼人!こっちに話を振るのはやめなさい!」
一瞬、お姉さま方の視線が集まり冷や汗を掻いた雪は隼人を叱りつけた。
『でも雪ちゃんならしょうがないわね』
『かわいいもの』
『隼人くん、雪ちゃんを幸せにしてあげてね?』
お姉さま方の意外な反応に驚いたが、雪の気持はスルーですか…?
隼人:「任せて!セッちゃんは俺が守ってやっからさ!」
寒いセリフにも『キャー!』と答えるお姉さま。
最初のコメントを投稿しよう!